2023年2月14日火曜日

スピードツイン(900)にペリカンケース①

狂気と情熱(逡巡中)

スピードツイン900というバイクがある。目の前に。
それはともかく。
これにペリカンケースをサイドパニアケースとして積まなければならない、という使命感がある。

過去にNC700Xにペリカンケースを搭載した。
車体に剛体接続される”金物”はSW-MOTECH
そこにペリカンケースを接続するための”金物”はツイステッドスロットル。
この組み合わせで実現することができた。

”ペリカンケース パニア”で検索すると、相応の検索結果は出るものの、相変わらずこの界隈は”自作”が主流のようである。というか、このブログさえ検索結果に出てくる始末。
つまり、ペリカンケースをサイドパニア化する、というのは狂気であり、実現するには情熱が必要なのである。

まず、パニアケースというものについて。
私の場合はサイドパニアケースなのである。
トップケースは嫌いなのである。車体のシルエットを崩すからね。オーバーハング外なのも好ましくない。
そしてパニアケースというのは普段は付けないのです。ツーリングとか冒険とかそういう時にだけ付けるのである。一張羅なのである。

これがどういうことかと言えば、パニアケースを取り付ける台座となる”金物”だけが普段からバイクに付いている状態であり、その金物自体が車体の美しさを損なってはならないのである。
である、とか言っていますが、この感覚はスピードツインだから芽生えたのです。
前車のNCの時は”ゴツい方がカッコイイ”くらいの感覚だったのです。

ということで、車体に取り付ける台座である金物を片端から調べていくと、最終的に残ったのは前回同様のSW-MOTECHのSLCキャリアとHEPCO&BECKERのC-BOW。
この二つは甲乙付け難しなのだけれど、私の感覚ではSLCキャリア。
スピードツイン用もちゃんとある。
SLCキャリア

C-BOW


さて、問題はここから。
SLCキャリアにペリカンケースを取り付ける。
この二つを結び付けてくれる”製品”は存在しない(と思われる)
SLCキャリアは専用のバッグを取り付けるためのもの。クイックに脱着するための工夫が凝らされている。

つまり、バッグを買ってその”クイック脱着装置”を摘出(分解)してペリカンケースに移植する、という手術をすればいいのである。
いいのである、とか簡単に言ってますけれど、ちゃんとした製品を分解するのは大いに抵抗がありますよね。安いもんじゃないし。

という視点で唸っていたら、アメリカ人のfastenovaという方がフォーラムを開設しておりまして、彼は私と同じ考えを持ってSW-MOTECHに問い合わせをしているわけです。
「クイック脱着装置だけ売って」
その返答は「無理」
で、彼はやったわけです。手術を。
そして成功したのです。
つまり先例がある。
彼の素晴らしいところは手術の工程を細かに写真に残して公開してくれていることなのです。
工作の難易度的には私でも充分にできる。


よし、これだ。
と言いつつ、分解するターゲットを探し始めていたらば。
なんというか。
いいんですよね。レジェンドギアとか。
「これでいいじゃないか…」と確信させる佇まいなんですよ。
これを切り刻んで使用不能の布切れにしてしまうことになるのです。
卑しくもモノ作りに携わる者としてこれは正しいのか…。
レジェンドギアLC-2