ねじ回し。スクリュードライバー。
最も身近な工具のひとつであろう。
普通の家庭にも必ず一本はあると思う。
最近の家電は分解することなど想定されておらず、むしろ拒絶するかのような造りである。あるいはユーザーの分解を許容する箇所は工具など使わずとも作業が可能なように工夫されている。
いわゆる工具というものがごく普通の人々にとって縁遠くなっているのが時代の流れとも言えるだろう。
それでもドライバーは根強く需要のある工具である。
かく言う私も相当な数のドライバーを所有している。
水洗トイレの元弁を閉止するためのマイナスドライバー、眼鏡のテンプル基部の蝶番を増し締めするための精密ドライバー、バイク整備のためのドライバーセット、DIY用のインパクトドライバーなどなど用途毎に次々と入手していくあたりが業の深さである。
最近では分解お断りの嵌め合い部の中央にピンを突出させた「いたずら防止ねじ」(ねじ総合カタログ/日本ねじ商業組合連合会)などという、分解拒絶度の高い、ユーザーの製品へのアプローチを“いたずら”と一掃してしまう頑固なネジも存在する。
私も製造業に携わる身として分解お断りの思想は分かる。分解によって予期せぬ危険をユーザーに与える恐れもある。まあ、この「いたずら防止ねじ」というネーミングがいかんですな。
で。
使用頻度は低いながらも必要になる状況は必ず発生する。
が。
意外と合うドライバーが無かったりする。
そこでいろいろなビット交換式のマルチなものが常備ドライバーとしては適切だ。
ビット交換式のものは胴体の中にビットを格納して随時取り出して付け替えるものや、ビットは別のケースになっているものなどそれぞれに特徴がある。
そして、そのどれもが気に入らない。
特に小さなサイズのドライバー群をスマートに運用したいのである。
そんなことを考えていたが2014年。
そして発掘したのが例によってキックスターター案件。
早い話がロケットえんぴつ、なのである。
ビットは玉突き式にスマートな胴体に格納されていて順次送り出すことで目的のビットに換装する。
モノとしての質感も良さげで手近に置いておくに魅力的である。そしてちょっと使うに十分な感じである。
普段持ち歩く筆入れに入れておいても良いなと。
完全に忘れた頃に「そろそろ出荷するから住所確認して」というメールが到来して出資したことを思い出した。こういう買い物(出資)もちょっとドキドキ感があっていい。
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