2021年4月30日金曜日

マイキラーLの夜③

第五夜
雨であった。小雨の時にパトロールしたが、ナメクジは見当たらなかった。
しかし、一昼夜降り続いた雨でマイキラーは洗い流され、致死量以下に希釈されてしまっただろう。


第六夜
雨が上がって、半日。地面は湿潤していて気温は温かく。奴らの活性が高まる条件を満たしている。
結果としては特定のエリアに多数出現した。
特定のエリアとは土留の石材の上である。
また、通常の土の上にも少数は出現していた。
捕殺ではなくマイキラーの追加散布を行った。
翌朝の観察ではその場で絶命したナメクジは一部に止まった模様。


これで、第一次散布の結果を総括する。
・効果
極めて有効。
100倍希釈のマイキラーはその噴霧跡を這い通っただけで致命傷を与えることができる。
効果は第一夜がもっとも高い。
第二夜以降はそもそも出現しなくなるので効果が観察できない。

・持続性
当たり前だが、雨で洗い流されてしまう。
これは固形粒剤と同じことが言える(固形粒剤は形状が崩壊する)

・殲滅への道程
マイキラーが接触毒として非常に強力であることは分かった。
但し、土中や空隙に潜む、ナメクジに対してどれくらい有効なのかは評価できない。
引き続き、散布・観察を行う必要がある。
非常に威力にある薬剤であることに間違いはなく、適切(というか過剰に)に散布することで殲滅の光芒は見えてきたと感じる。


2021年4月28日水曜日

マイキラーLの夜②

第三夜
少し気温が低い。ナメクジの活性は低いと思われる。
追加散布などはしていない。
そして「ここにはいつも居る」というポイントを見回ったが一匹も確認できず。

第四夜
雨の気配が近づいてきている。気温も少し上昇している。
この条件であれば、間違いなくナメクジは出現する。
追加散布はしていない。
出現ポイントに一匹だけ確認できた。丸まった状態であった。
通常ならば発見次第、捕殺するが、放置。
翌朝、確認したが死骸はなかった。
このポイントは第一夜に大量のナメクジが麻痺していた場所。
地面はレンガ床。
マイキラーの効果が弱まっていると考えられる。

深夜、雨が降り出した。

雨でマイキラーは洗い流されるのは間違いない。
そして更に希釈され、土中に浸透していくだろう。
とはいえ雨量が多ければ散布済の薬剤は更に希釈され、有効性は喪失してしまう。
今回の第一次散布でナメクジをいかほど駆逐できたかは不明。
元々、ナメクジの総戦力も不明だったのだが、再び興隆してくる可能性はある。
この雨が上がった後が初期評価として有効になると考える。
いずれにしても、絶滅させるまで散布は行う。


2021年4月26日月曜日

マイキラーLの夜①

〇マイキラーLの夜

第一夜:
夕暮れと共に散布開始。
土、セメント、タイル、さまざまな種類の床面に散布する。
花壇の囲い(土留め)の垂直部にも散布。
これまでの観察から出没するところはおおむね把握している。
土には当然、浸みこんでいくのだが構わずに散布。
夜になり、奴らが出現。
この夜はかなり温暖であり、シーズンの出だしでもあり大量に出現。
比較的小さいものが多い。

が、何かがおかしい。
這っている奴らは”長い”ないし”伸びて”いるのだが、皆丸まっている。
ゆっくりと身体をくねらせているが、丸まっている。
そう、マイキラーと接触したから、なのだ。
マイキラーは散布後1時間もすれば乾いてしまい痕跡すら分からなくなる。
しかし、有効成分は確かに残留している。
土中から、土留めの隙間から、いつものように出現した奴らは直ちに接触し、麻痺を起こしていた。

翌朝、そこかしこに乾燥し縮小した奴らの死骸があるのを確認した。
大戦果である。

第二夜:
何もしていない。日中は晴れ。夜になって若干冷えが増した。

この夜、奴らは出現しなかった。

土中に散布したマイキラーが浸透し、出現前に死亡した可能性もある。
もちろん、若干の冷えもあり活性が低かった可能性もある。
いずにせよ、奴らは出現しなかった。
大戦果を得た後の世界がこうであれば、成功なのだ。
なのだが、引き続き第三夜以降の状況を観察する。

今回の第一次マイキラー散布について。
・散布量は3リットル
・希釈倍率は100倍
マイキラーは100倍希釈時に乳白色の液状となる。
無臭の液体。

今後の課題としては。
・降雨後に効果が喪失してしまのか。
・降雨がなくても、効果が徐々に減退していくのか。
おそらく、いずれもそうなるだろうと思われる。
思われるが、まずは初戦の威力としては申し分なかった。

【重要】
マイキラーLは強力であり使用するには特段の注意が必要です。
取り扱い説明書などをよく読んで、注意事項を厳守して使用するべきです。
拙宅庭には食用する植物はありません。

2021年4月8日木曜日

マイキラーL

 〇普通物という名の最終兵器
マイキラーは購入の制限が厳しく、素人がおいそれと購入して撒き散らすには適していなかった。
つまり、それだけ強力であって誤った使用は許されない、という厳しい世界なのだ。銃などと同じように。何物にもプロ用という存在があって、それは気軽さとは無縁の世界観なのである。
しかしそうはいってもナメクジの活動は許容されるものではない。
貴重な農作物を育成しているわけではない。ただ、奴ら(ナメクジ)に対しての私怨しかない。

とはいえ素人の私がマイキラーを手に入れることは世界のバランスから言っても自重すべきこととして耐えてきた。
ここで真打である。

それが”マイキラーL”
やってくれたな、サンケイ化学!

特徴として:(マイキラーLの惹句)
●普通物の製剤です!
●ナメクジ類、カタツムリ類に高い防除効果があります!
●接触により速効的に作用します!
●ナメクジ類、カタツムリ類の種類に関係なく有効です!

である。
であるのだ。

成分を見てみるとやはり”メタアルデヒド”
元祖マイキラーはこれを30%配合していた。
マイキラーLは10%。
薄いんですな。

が、これは問題にならない。なぜなら元々このマイキラーは希釈して使用するからだ。
希釈倍率は200~400倍。
要は濃く作れば問題にならない。
普通物というのは「毒劇物に該当しないものを指していう通称」だそうだ。
メタアルデヒドの生成方法を変えたのだろうか。
なんにせよ、マイキラーが手に入るということは素晴らしいことなのである。
マイキラーはメタアルデヒドでダイレクトアタックするタイプの殺虫剤である。
小麦を練ったものに数パーセント混ぜて、それを食したナメクジが~、というパッシブ型ではない。
この液体沫に触れたナメクジは即活動停止なのである。
この液体沫が残存している土中、草、花壇置き石などを通過すれば、これまた活動停止なのである。

つまり、丁寧に散布すれば完全なる封じ込めが可能になるのではないか。
広大な農地ではない。
極小の庭である。
日が暮れてからの一時間で散布できる。

よろしい、ならば教育してやろう。
殲滅戦とはいかなるものか。

まずは注文するのだ。
市場では1,500円程度の値付けがされているようだが、値段はどうでもいい。
最終兵器が金を出せば買える、という事実に畏怖する。
ナメクジを殲滅できるなら実質無料みたいなもんだ。