2021年12月17日金曜日

落武者を狩る者

夏の終わり、冬の始まり、その間を秋というのだが非常に短い期間でしかない。
これをナメクジ野郎の話に言い換えれば、活動期と休眠期の間が非常に短いということになる。

例年、”かなり寒い”という気温になってから一匹、二匹、まるで落武者のように冷たい土の上でロクに動きもせずにのたくっているナメクジを目撃する。
今年はマイキラーLによる殲滅作戦が大いに効き、在庫処分を兼ねたダメ押しの追加散布も行い、休戦状態となった。

そんなある夜。
巧妙に隠れていたナメクジが冬眠のために決死に移動する姿を見た。
見てしまった以上、殺らねばならない。これは絶対の掟。
ここで見逃せば、このナメクジが子を産み、倍々で増えていくのだから。昨日の敵を秋の夜更けに感傷的に見逃がすなどあり得ないのである。
ジェノサイドを行う独裁者の心境なぞ知るべくもないが、やると決めたら貫徹しなければならないのは分かる。

しかし、この夜。
哀れなナメクジの後を追う者が居た。
言わずとしれた、ナメクジ野郎共の天敵、コウガイビルだ!
この方(コウガイビル)は生態に謎な点が多い。実はヒルですらないようで”陸生の肉食動物”などと表現されている。

コウガイビル先生

いずれにしても、ナメクジどもの残党掃討には頼もしい味方なのである。


しかし、この方。

自切でも増える(刻んでもそれぞれが個体として甦る)というほぼ不死身な肉体を持っており、フレンドリーとは言い難い容姿も相まって、ちょっと共生していくには抵抗があるというか…。

下手をすれば将来的には戦うことになるのでは…。


肌寒い小庭でドロついた政治的策謀めいた思考に支配されていたのだった。とりあえず、頑張れ!コウガイビル!


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