2015年11月19日木曜日

Lumen


ライトは電力が必要で、乾電池や充電によってそれを賄っている。
その昔は電球も消耗品であったがLEDの登場で球切れを気にすることは無くなった。

ライトの運用を想定すると電池の予備は必須であるし、自宅で死蔵しているライトであっても電池が無ければ即応できない。
一方で電池自体の自己放電もあることから一度に大量購入して備蓄しても使うべき時に内容量が目減りしている可能性もある。
神経質に電池のことを考えると恐ろしくコストの掛かる話になる。

万が一の時にしか使わない防災用ライトなどは手回し式で発電したり、水などを加えて化学反応で発電する電池など、面白いものが色々とある。
が、面白いだけである。
結局、電力供給という呪縛からは逃れられない。

そこでこれ。



指の体温と金属ボディの温度差で発電して点灯するLumenというライトである。
熱電素子を使った温度差発電を電源としている。

来年の2月にデリバリーということでモノは無いのだけれど、今後、この分野が伸長すれば手元灯のような小さなライトたちは電池不要の時代が来るかも知れない。
しかし、これ真夏は有効な温度差が得られるのかな、とは思うけれども。

2015年10月10日土曜日

サクションポンプ

夏はエアコン。冬もエアコン。
空調機は活躍の幅が広い。正に年中稼働。

特に夏は湿度をコントロールできるため重宝する。
室内の湿気を熱交換で水滴にし、室外へ排出してくれるのだ。
エアコンの室内機と室外機は冷媒管、電線、そしてドレンホースで繋がっている。
このドレンホースが曲者なのだ。

最短距離で配管された場合は、特段の問題はないのだけれど、長々とホースを這わした場合、管内の詰まりが発生する。
詰まりが発生すると室内機から水が溢れ、滴下することになる。
おとなしく業者に相談も得策なのだが、ひとつ試すべきことがある。

サクションポンプである。
巨大な注射器然としているが、吸引が主な機能となる。
最近のエアコンはプレフィルターのクリーニングを自動的に行ったりするが、プレフィルターを通過した微細な塵芥が水分と混合し濃密な泥土状になりドレンホース内に堆積する。
これが詰まりの原因だと推測し、サクションポンプを試すことにした。

使い方は室外機近傍のドレンホース開放端にサクションポンプの先端を差し込み、力任せにハンドルを引いて吸引するという男らしいもの。
説明書も糞もなくおもむろにグイっとやれば、ズビズビっと下痢便音と共にドレンホース内に滞留する水分、塵芥が引っこ抜かれていく。
この時、室内ではゴポゴポっと不穏な音がするが気にしない。
吸引と押し込みを数回繰り返して、ドレンホース内の便秘を解消すれば作業完了。
このサクションポンプ、分解できないので次のシーズンに備えての洗浄がしにくいのが難点だが、単一目的のためにコストを抑えた結果であろう。
物としての価値や使用頻度を価格に照らせば疑問も湧くが、これは道具なのである。
これが無きゃ手出しできないが、これが有れば一発で目的を達することができる。道具ってそんなものであろう。

2015年9月19日土曜日

SIGMA dp0 quattro LCDビューファインダーキット

ずっと長い間、思い煩ってきたのがSIGMAのカメラ。
初代は勿論、先代のメリルも。
買わない理由はいくらでもあった。
買わない理由ばかり探していた。

dp2 quattroが発表された時、その前衛的なスタイルにやられた。
でも買わなかった。
LCDビューファインダーが単体発表された時、ヨドバシで実機を覗いて震えた。
でも買わなかった。
お手軽じゃないカメラだから、高価なカメラだから、と。
肝心なことはそれじゃないのに。

が、しかし。
今回、dp0が発表され揺らぎ、
LCDビューファインダー付のキットが発表され刮目し、
ついに踏み込んだ。踏み込んでしまった。

予約注文のボタンを押下してみれば、気持ち晴れやか。
なんだ、これで良かったんだ、と。
あとは実機の到着を待つばかり。
「メーカー取寄中」のステータス表示も、今まさに俺のカメラを造っているんだと思えば待てる。会津若松のシグマ工場で造っているのだ。俺のを。むしろ工場に訪ねていって差し入れのひとつでも置いてきたい気持ち。工場周りの草むしりでもしながら従業員を応援したい。

が、実際にはカメラのキタムラの高松倉庫に在庫されており妄想してる間に到着。発売日当日に。やるじゃないかキタムラ。配達のステータスが全然変わらず、いつまで経っても「荷物をお預かりしました」になってたけど。唐突に来るからびっくりしたじゃないか。

実機のレビューはシグマ愛に溢れた方々がされているので、略。作例も上手な先輩方がアップされているので略。
というか梅雨時期で、なかなか撮影も出来ず。

このdp0+LCDビューファインダーは実に良く考えられていて撮る気にさせられる。
撮り上がった写真もさすが。
機能面ではいろいろと問題もあるのだけれど、惚れたカメラ、というだけで余裕で相殺できる。

今回の訓え。
買わない理由が金額なら買え。
買う理由が金額ならやめとけ。














シグマ地獄の始まりです。


2015年9月16日水曜日

Tool Pen mini

ねじ回し。スクリュードライバー。

最も身近な工具のひとつであろう。
普通の家庭にも必ず一本はあると思う。

最近の家電は分解することなど想定されておらず、むしろ拒絶するかのような造りである。あるいはユーザーの分解を許容する箇所は工具など使わずとも作業が可能なように工夫されている。
いわゆる工具というものがごく普通の人々にとって縁遠くなっているのが時代の流れとも言えるだろう。

それでもドライバーは根強く需要のある工具である。
かく言う私も相当な数のドライバーを所有している。
水洗トイレの元弁を閉止するためのマイナスドライバー、眼鏡のテンプル基部の蝶番を増し締めするための精密ドライバー、バイク整備のためのドライバーセット、DIY用のインパクトドライバーなどなど用途毎に次々と入手していくあたりが業の深さである。

最近では分解お断りの嵌め合い部の中央にピンを突出させた「いたずら防止ねじ」(ねじ総合カタログ/日本ねじ商業組合連合会)などという、分解拒絶度の高い、ユーザーの製品へのアプローチを“いたずら”と一掃してしまう頑固なネジも存在する。
私も製造業に携わる身として分解お断りの思想は分かる。分解によって予期せぬ危険をユーザーに与える恐れもある。まあ、この「いたずら防止ねじ」というネーミングがいかんですな。

で。
使用頻度は低いながらも必要になる状況は必ず発生する。
が。
意外と合うドライバーが無かったりする。
そこでいろいろなビット交換式のマルチなものが常備ドライバーとしては適切だ。

ビット交換式のものは胴体の中にビットを格納して随時取り出して付け替えるものや、ビットは別のケースになっているものなどそれぞれに特徴がある。
そして、そのどれもが気に入らない。
特に小さなサイズのドライバー群をスマートに運用したいのである。
そんなことを考えていたが2014年。
そして発掘したのが例によってキックスターター案件。
















早い話がロケットえんぴつ、なのである。
ビットは玉突き式にスマートな胴体に格納されていて順次送り出すことで目的のビットに換装する。
モノとしての質感も良さげで手近に置いておくに魅力的である。そしてちょっと使うに十分な感じである。
普段持ち歩く筆入れに入れておいても良いなと。



















完全に忘れた頃に「そろそろ出荷するから住所確認して」というメールが到来して出資したことを思い出した。こういう買い物(出資)もちょっとドキドキ感があっていい。

2015年6月28日日曜日

夏のシャツ。

夏になると悩ましいのが汗対策。
特に野外で行動すると発汗の処理は大きな課題になる。

汗をかき、その水分が衣服に湿潤し、水分が気化する過程で体表の温度を奪い、時として過冷却となり体調不良の遠因となる。
一般的にはこんなことが言われている。

私は汗かきなので、夏服はあれこれ試してきた。
近年では実に様々なTシャツが繰り出されている。
エンボス加工で体表への接地面を減らして汗で湿潤したシャツのへばりつきを抑制したり。
特殊な編みで通気性を高めたり。
繊維自体に透湿性を持たせて汗を積極的に蒸散させたり。
繊維のテクノロジーも正に日進月歩なのである。
が、私にはどれもこれもイマイチだった。
敏感肌であるということも災いしているのだが、結局はコットン製で安価で頑丈なヘインズのビーフィーを愛用している。
結局、コットンの着心地に勝るものはないのだ、というのがひとつの解だった。

が。物は試しでふと購入したモンベル謹製の夏対策シャツである「クールT」に劇的な性能差を感じた。

モンベル謹製 クールT


ちょっと暑いときに軽く運動しても涼感を得られるのは当たり前。
脇のサイド部分(色が違うところ)がメッシュ(といっても透けない二層メッシュ)になっていて汗の蒸散を促進するのも、他のスポーツメーカー製シャツなんかにもある。
妙に薄い素材である“ウイックロン クール”なるものも名称こそ違えど他と大きく違わない。肌面を凸凹させて肌離れを良くするコンセプトもありがち。

じゃあ、そこらへんのシャツと同じかと言えば違う。
上記のように謳い文句は他と同じようなものなのだけれど、それぞれが謳い文句通りに機能している。
スペック通りに全てが機能を発揮している。
コットンに負けない着心地、僅かな風も感じられる通気性、汗の抜けが良い透湿性、濡れてもあっという間に乾く速乾性。ありきたりな性能なのに、その完成度は高次元。

特に感じられるのは背負いものがある時。
リュックの背負い面は負荷を均一にしようとパッドなどで工夫されている。このパッドが夏は敵になりがち。
背負いやすいけど、暑いのだ。
このクールTは、上手く背中と背負い面の熱溜まりを処理してくれる感が強い。

このクールTは若干高価である点が悩ましいが、妙なブランドバリューを負荷されてもいないし、性能は額面通りだし、これはもう買い足さずにはいられないのである。

2015年5月13日水曜日

ナメクジ殲滅戦 2015

昨年を殲滅完遂ならずにシーズンを終え、今年も気が付けば5月。
いきなり暖かくなり、奴らも突然湧き出してきた。
これから梅雨までの期間が緒戦で、盛夏の7月、8月が本番であろう。

今年も既定戦略兵器である「スラゴ」を軸に殲滅を志向する。
ただし、昨年のように効果検証を目的とした散布中止などはせずに定期的に徹底的に散布する。

 
という意気込みで春先から準備していたのだが、あまり評価してこなかったメタルアルデヒド系の誘殺剤「ナメトリン」が進化し「ナメトリン キング」となっているのを発見した。
評価してこなかったのは殺傷力に疑問があったからで、誘引力にはスラゴよりも遥かに優れるのがナメトリン。
今回の進化で奴らが好むビール酵母を配合し、更に誘引力を引き上げてきている。
ナメトリンとしては正常進化といえるだろう。

ビール酵母でキングへ進化


ということで、スラゴとの混合散布とすべく購入。
とにかく物量で押す大雑把な戦略なれど、殲滅戦とはそういうものだろう。

ネットで検索すると奴らに迷惑されている方は多い。
自らの戦略を披露されている方や、質問に対する回答で頻出する薬剤がある。
それが「マイキラー」
http://www.greenjapan.co.jp/mykiller_f.htm

















これもメタルアルデヒドなのだが、液状となっており希釈して散布する。
当然、メタルアルデヒドは奴らにとっては接触毒にもなるので散布界に入っただけで効果があるとのこと。
液状なので雨の影響は受けやすいとは思うが、天候を勘案しながら散布すれば高い効果が得られると想像している。

ところが、これ売ってないんですな。特にホームセンターなんぞには。
ネットでも軽く探してみても、どうも流通が極少あるいはしてない様子。
事情をお知りのネットの先人から医用外劇物指定となったから云々という情報もあった。
まあ、メタルアルデヒド20%という特濃で、貝類系(カタツムリや川の貝)も死滅させる恐れがあるので、濫用はご法度となったのも納得できる。
拙宅は周辺環境に対してクローズドなので使用にためらいはないのだが、売ってないんなら仕方ない。
といいつつも、毎晩のように湧き出す奴らを見ていると製造元に電話してみようと誓うのだった。

2015年2月21日土曜日

stayblcam ステイブルカム(到着)

遂に到着。
まず、先方からは追跡番号連絡無し。そのうち連絡するって言ってたのに。
まあ到着したからいいんだけどね。海外との取引ではありがち。
で、国内の発送はJPだったワケです。
相変わらず再配達の手続きが面倒臭いしイライラさせられる。
顔なじみのヤマトや佐川の方がよほど地域に溶け込んでる。


さて。
パッケージは市販品と同等クラスのちゃんとしたものでした。。
中身はちょっと長めの折りたたみ傘くらい。
製造中のハンドリングで付いたと思われる擦過痕が結構ありますね。
アメリカンクオリティならこんなものは問題にはならない。
機能を損ってないしね。

このステイブルカム、非常に極端な言い方をすれば伸縮式指棒の上にマウントデバイス、下にカウンターウエイト、中間に地球コマのような自在持ち手が接着されている体。

多段伸縮式。まさに指し棒。


















もちろん、伸縮棒の部分はそれなりに大径のもので曲がったりはしなさそうだけれど、
これ鋼板の厚みとしてはかなり薄い。一定以上の力が掛かるとポキンといく。
まさに折り畳み傘的な構成部品といえる。
まあ、普段は縮めた状態だし、延ばしている時はカメラが載ってるので無茶なことはしないだろうけど。

肝心の地球コマの部分はグリングリンと動きます。
ここはイイ感じ。

伸縮棒の途中に接着留めされてます。


















使い方は、とりあえず簡単。
唯一同梱されていた紙一枚に集約。

バランス取って、持って、録る!


















カメラを付けてシーソー状になるようにして左右のバランスを取る。
で、撮影開始!
なのだけれど、そんな夢のように簡単なワケがなかった。

ステップ1
結構、微妙なので慎重にやる必要はある。
カウンターウエイトの下部には追加のウエイトを付けるためかネジ穴装備。

ステップ2
ここが慣れの世界なのだと思う。
完全にバランスが取れていても撮影者が動けばカメラは倒れる方向に動く。
当たり前。
やさしく指でサポートしなきゃ、なんですね。
もう一点、LUMIX LX7のようにカメラ側の三脚穴が中央にないカメラの場合、
横持でバランス取っても、縦持ちにすると重心位置が変わりグラーっと来て倒れようとする。
ここも指でサポートしなきゃ、なんでしょうな。
まあ、これから修行します。

総評的にはアイデア商品という感。まあ、そのまんまだけど。
用いただけでは期待される効果は得られず、それなりに修練が必要。
とはいえ、コンパクトで手頃な値段でした。
他にも買われた方が居られると思うので、情報を漁ってみますか。

2015年1月30日金曜日

3310PL LED Photoluminescent Flashlight

年末恒例の理性が希薄になる深夜帯を利してのライト探し。
年に一本選出されるベストライトとして激しい脳内会議と、
妄想による、あらゆる状況下での厳しいフィールドテストが行われる。
当然、昨年末もクリスマス前後からウロウロと巡回を繰り返していた。

で。
今回(2014)の一本はこれにした。

PELICAN 3310PL
















やっぱしペリカン。
2013のライト選出で候補になっていた3315の姉妹モデルというか派生モデルというか。
とにかく筐体が蓄光材料で成型されている。

ライトってのは点けるまでは暗い。
停電、洞窟へのエントリーなど急激に暗くなった場合、その存在をアピールする手段としては有効と考える。
敵あるいは官憲に見つからないように隠密行動することははないのでライトが自発光していてもリスクとしない。
最近のハイテクライトは点滅するパイロットランプ的なものが装備されていて同じ役目を果たすと思われるが、電池を食ってるのでなんかやだ。

ライトっては丁度いいサイズがある。
人によって、という意味ですけども。
いわゆる筒型ライトはコンパクトで大変良い。ハイパワー志向だし。
これらはトレンドライトとして持っておかねばならないし、実際、あれこれ持ってる。

私にとっては順手で握って丁度良い太さであって、スイッチが明確に操作できることが好ましい。
明るさはそこそこで良く、ランタイムとのバランスが大切。
べらぼうに明るいライトは発熱やら電池やら心配事が多くなるので常用には向いてない。

さて、実は実機が手元にないのである。
昨年12月に注文(米Amazon)して、納期が今年2月。
つい先日、米国を発送したことは確認できた。

なんかライトの納期が大きく遅れることがあるんですよね、以前もあったなぁ。
あの時、米国の担当者とメールでやり取りしてて「戦争になるから、お前に送るライトは後回しだ」的なことを言われて驚いた記憶があるなぁ。

2015年1月16日金曜日

StayblCam 出荷(するらしい)

https://www.kickstarter.com/projects/1462553184/stayblcam-super-steady-video-with-iphone-gopro-and/posts/1107614?ref=backer_project_update

これに投資したのが、いつだったのかもう忘れてしまったけれども遂に出荷される(らしい)
10月の時点では、年内(2014)には来るかもね、と楽観していた。
というか忘れていたら、遂に出荷案内。

私は日本在住なので、それなりに時間が掛かるだろうけれど、1ヶ月も待てば手元に来るのかな、という感触。

投資という大それたことをやり、プロジェクトを見守ってきたので、
今回の出荷案内はもっと感慨深いかと予測したけど、投資(注文)したことすら忘れてましたね。
でも、いざ手元に来るとなると、これを使って何を撮ろうかと考えてしまいますな。